家で包丁を研ぎたい…。せっかく包丁を買っても、切れ味が悪いまま使うのはもったいないですからね。
今回は包丁を研ぐために必要な「砥石」の話。
包丁を研ぐ砥石にも種類があるので、正しく選ばないと包丁が傷ついてしまいます。初心者ほど要注意です。
包丁を研ぐために必要なものは2つ
包丁を研ぐのに必要なものは2つ。「砥石」「水」です。
あと強いていうならば、刃物を扱うので安定した「研ぎ台」が欲しいですね。台所で研ぐにしても、砥石を固定できるものがあるとやりやすいと思いますよ。
意外と力が居るので安定して研げる場所を用意しておきましょう。
どんな砥石を選べば良いの?
砥石にも種類があります。集まった粒子の数で砥石の荒さに違いが出るからです。
砥石の粗さによって、当然研ぎ具合が変わってきます。
ちなみに、人造砥石の場合は2.5cm×2.5cmの中にある砥粒の数で「番手(#)」が決められています。荒い砥石ほど数字が小さく、細かいほど大きな数字で表されます。
3種の砥石を使い分けよう
砥石は荒さによって大きく3種類に分類されます。家庭用でここまで使い分ける人は少ないと思いますが1つずつ特徴を見て見ましょう。
荒砥
荒砥は文字通り砥粒の荒い砥石です。番手は#80〜320辺り。
これは包丁の欠けや歪みを直すときに使います。包丁の状態がよっぽど悪いときですね。
荒いので初心者が綺麗な包丁に使うと、傷ついてしまう危険があります。むやみやたらには使わない方が良いです。
中砥
中砥は一般的に多く使われている砥石です。番手は#400〜2000辺り。(#1000~2000を「中仕上げ砥」と呼ぶこともあります)
家庭で包丁を研ぎたいときはこの砥石を使いましょう。これだけで十分切れ味をよくすることができます。
仕上げ砥
最後に仕上げ砥。番手は#3000以上です。(実際に使われるのは#5000が多い)
文字通り仕上げに使われる砥石ですね。仕上げ砥は、包丁の表面を磨いて切れ味を持続させるために使います。
必要な砥石を揃える
砥石の種類が、番手によって分けられることは紹介した通りです。
ズバリどれを買えば良いのかですが、家庭で使う分には「中砥」1つで十分だと思います。一番ノーマルな砥石ですからね。
ただ3種類揃ってると、それはそれで便利なのは間違いありません。
荒砥があると便利なケース
荒砥は紹介した通り粒子の荒い砥石で、基本的に刃こぼれを直すためのものです。
しかし、包丁を研ぐのに慣れてきて、正しい研ぎ方が身についている人は、荒砥を使って研ぐこともあります。一般的に使われる中砥は研ぐのに時間がかかるからです。
あくまで刃がすり減ってしまっている場合の話ですけどね。中砥を使う前にちょっと荒砥を使うことで時間短縮になりますが、定期的に中砥で研いでいれば使うことはないでしょう。
仕上げ砥があると便利なケース
片刃の包丁(出刃や柳刃など)を研ぐ場合は、両面同じ研ぎ方をしません。
簡単に言うと、基本研ぐのは表面だけで、裏面は表面を研いだ時に出る「かえり」を取るだけ。裏面を必要以上に研ぎすぎると、切れ味が落ちる原因にもなるので、それを避けるために仕上げ砥が使われます。
よくセットで売られているのは「中砥」と「仕上げ砥」の2つ。確かに家庭用ならこの2つあれば十分だと思います。
全て揃えるなら「中砥」→「仕上げ砥」→「荒砥」の順番で買うのがすすめですね。