低温調理法を使うことで、レアな鶏むね肉を食べることができます。
うっすらピンク色でプリプリした食感…。
炊飯器を使うんですが、放置するだけで簡単に居酒屋級のつまみに仕上がりますよ。
低温調理とは
今回、鶏むね肉をたたき風に食べるにあたり一番重要となるのが、低温調理と呼ばれる調理法です。
肉を加熱するときに低温を保ったままじっくり火入れをすることで、肉がパサパサしなくなるんですよ。これが低温調理法。
ちなみに、肉がパサパサする原因は「たんぱく質」が固まることにあります。
およそ55度~68度でたんぱく質が固まり始めるので、この温度を超えないように火入れをしましょう。
実際は、63度くらいを目安に調理することが多いようです。
温度が低すぎると加熱殺菌が不十分になってしまうので、最低でも63度で30分以上加熱してください。
炊飯器の保温機能を使って温度を保つ
低温調理法は低温を一定に保つ必要があります。
そこで今回使うのが炊飯器の保温機能。
温度計で63度を測り、炊飯器を使ってその温度を保つ方法です。
炊飯器はご飯だけでなくお湯の温度も一定に保ってくれます。かなり優秀。
実はお湯の温度を保つ調理器具なんてものもあるんですが、なかなかの値段がするので炊飯器で代用しましょう。
【パサつかない蒸し鶏】
✔︎60度のお湯で60分・・・しっとり
✔︎60度のお湯で30分・・・プリプリ炊飯器に60度のお湯を入れ、保温状態で30分放置するだけ。
鶏むね肉は、「ごま油」と「ネギの青い部分」と一緒にジップロックに入れる。
これで鳥刺しや鶏のたたきみたいな食感に仕上がります。 pic.twitter.com/zIpyeEQwQT
— りょー (@ryocnn) 2018年11月21日
炊飯器を使った「鶏むね肉のたたき」の作り方
それでは実際の作り方を見ていきましょうか。
今回使った鶏むね肉は300g150円。安い普通のやつです。
スーパーで売ってる鶏むね肉はほとんど300gだと思いますが、グラムによって火入れの時間が変わってくるので気を付けてください。
1、鶏むね肉をジップロックに入れ真空状態に
ジップロックの中に「皮を取った鶏むね肉」「ネギの青い部分」「ごま油大さじ1」を入れます。
ストローなどを使って空気を抜いて真空状態にしましょう。
2、炊飯器に63度のお湯を入れ、保温で30分火入れ
炊飯器に63度のお湯を張ったら、先ほどの鶏むね肉を入れます。
あとはフタを閉めて保温で30分待ちましょう。(ギリギリのラインなので、不安な方は45分くらいやってください)
3、ジップロックの中に塩を2つまみほど入れ10分くらい置く
30分経過したらジップロックを取り出し、中に塩を2つまみくらい入れて軽く揉みましょう。
10分くらいそのまま置いたら完成です。
肉本来の食感を保ったままの鶏肉…。ほんのりピンク色になったら成功です。
ちなみに、ネギ塩だれは「ネギ」「ごま油」「塩」「こしょう」で作りました。
63度30分の低温調理でプリプリ食感の鶏むね肉に
鶏むね肉の塊を取り出すとき、驚くことに「これ火が全く通ってないんじゃ…」と疑うくらいの弾力を感じます。
温度の違いでここまで仕上がりが変わるんですよ。
この弾力を感じると若干不安になるかもしれませんが、63度で中まで火を通しているので加熱殺菌も問題ありません。
また、ピンク色に仕上げるためには温度のほかに「時間」も重要な要素です。
今回は実験的に「30分」と「60分」の2パターン作ってみました。
30分と60分で火の通り具合を比較
参考までに、保温時間が「30分の鶏むね肉」と「60分の鶏むね肉」の比較写真をまとめておきます。
63度で30分
63度で60分
63度で30分
63度で60分
こうして比較してみると違いが分かりますかね…。
食感は見た目以上に違います。
30分の鶏むね肉はプリプリした食感で、鶏刺しや鶏のたたきのよう。
60分の鶏むね肉はしっとりした食感で、チャーシューや蒸し鶏に近い。
レア肉好きが目指すのは圧倒的に前者ですよね。
150円の肉とは思えないクオリティ。蒸し鶏の概念が覆りましたねこれは…。
鶏肉はパサパサしていることが普通だと思っている人に試してもらいたい料理です。