皆さんは食材を正しく冷凍保存出来てますか?
冷凍の仕方で食材の傷み方がずいぶんと変わります。食材をただ冷凍庫に入れれば鮮度が保たれるというものではありません。
食材の鮮度と旨みを保つために正しい冷凍保存の仕方を覚えておきましょう。
最後に冷凍保存に役立つおすすめグッズを4つ紹介するのでぜひ使ってみてください。
食材の鮮度を保つための「冷凍保存の基本」
それでは、最低限知っておきたい「食材冷凍の基本知識」を紹介します。
全部で5つ。簡単なのでぜひ覚えて実践しましょう。
1、食材はできるだけ新鮮なうちに冷凍
期限切れ間近に冷凍するのはあまり良くありません。冷凍はそもそも新鮮な状態をキープするためのものなので、出来るだけ素早く冷凍するのが基本。
あるネット通販で生食用の鶏を販売しているお店があります。普通鶏なんて生で食べられる物ではないとされていますが、このお店は朝鶏を絞めてから3時間以内に急速冷凍することでそれを可能にしています。
冷凍することで鶏肉の熟成が進まなくなるんです。これはつまり鮮度が保たれているということ。
これは他の食材も同様です。鮮度を保つために出来るだけ早く冷凍するように心がけましょう。
【冷凍保存の基本①】
食材は新鮮なうちに冷凍すべし
2、なるべく下処理を済ませてから冷凍
スーパーで買ってきた食材は、下処理を済ませてから冷凍するのがベストです。ただ冷凍庫に入れるだけで上手な冷凍とは言えません。
例えば魚の内臓。魚は内臓やエラから腐敗が進みます。内臓が不要な場合は、冷凍する前に必ず取り除いておきましょう。サンマの塩焼き等、内臓まで楽しみたい魚は出来るだけ早く食べるよう心がけましょう。
いくら冷凍で鮮度が保たれるといっても当然限度はあります。鮮度が落ちる原因となるのもはなるべく処理してから冷凍するのが基本です。
ちなみに下処理といえば、野菜などをあらかじめ切ってから冷凍するのもおすすめ。料理を想定して切り分けておくことで調理もはかどります。
【冷凍保存の基本②】
下処理を済ませてから冷凍すべし
3、冷凍焼けの原因となる「水気と空気」を取ってから冷凍
皆さんは「冷凍焼け(フリーズドライ現象)」ってご存知でしょうか?これは、食材を長い間冷凍庫に入れていたときに起こる現象です。
これは簡単に言うと、食材が干からびてしまった状態。水分が抜け、そこに空気が入り酸化するのが原因です。通販の冷凍品が真空パックで届くのは、しっかり対策をしている証拠ですね。
ですから、家庭で食材を冷凍する際もなるべく水分はふき取り、かつ空気を抜いてから冷凍するようにしましょう。ファスナー型の袋を使うと簡単に空気を抜くことが出来ますよ。
【冷凍保存の基本③】
水気と空気を取ってから冷凍すべし
4、食材は出来るだけ薄くして急速冷凍
冷凍する際は、出来るだけ食材を薄く伸ばして冷凍した方が良いです。これは冷凍にかける時間を少しでも短縮するため。食材が薄い方が当然冷気が内まで素早く伝わります。
皆さんも「急速冷凍」って言葉を聞いたことないでしょうか?
こちらに、業務用冷蔵庫を使った急速冷凍と、家庭用冷蔵庫の通常冷凍の「温度と時間」の関係を比較したグラフを作ってみました。
冷凍にかかる時間はパッと見ての通りですが、ここで重要なのは、食材が「最大氷結晶生成温度帯」と呼ばれる温度帯にどれだけとどまっているかです。数値でいうとちょうど0℃から-5℃の間。
これは、食材を冷凍したときに出来る「結晶の大きさ」に関係します。
実は結晶が最も大きくなるのは、最大氷結晶生成温度帯にいる時とされています。そして結晶が大きくなるということは食材が傷んでいるということ。ダメージを少なくするためには、できるだけ早く食材を「-5℃」以下にする必要があるんです。
一般家庭用の冷凍庫では、どうしてもこの期間が長くなってしまいます。温度が早く下がるように食材をなるべく薄く伸ばして冷凍するようにしましょう。
【冷凍保存の基本④】
食材を薄く伸ばして冷凍すべし
5、冷凍の賞味期限は1ヶ月
最後に冷凍食材の賞味期限ですが、ほとんどのものは冷凍後1ヶ月までと言われています。それ以上経つと風味が変わり始めます。
ちょっと冷凍庫を開けるだけで温度は変化してしまうもの。頻繁に開ければ開けるほど食材にかかる負担も大きくなります。
実際2か月くらい経っても食べれなくはないんですが、美味しく食べるために1ヶ月を目安にしておきましょう。
【解凍の豆知識⑤】
美味しく食べられるのは冷凍から1ヶ月以内
冷凍保存のおすすめ役立ちグッズ
上手な冷凍保存に役立つアイテムを紹介。スーパーで買ってきたパックのまま冷凍するのはNGです。
1、サランラップ
食材を冷凍するうえで欠かせないのがサランラップですね。包めるものならとりあえずラップで包んでおくことが大切。家庭に必ずあるものですし、簡単に空気が抜けて密閉状態にしやすいです。
次に紹介するジップロックと合わせて使いましょう。
2、冷凍用のジップロック
ファスナー付きの保存用袋として有名なジップロック。実は用途によっていろんな種類があるんです。
「冷凍」と「レンジ解凍」に対応しているものが3種。「冷蔵」と「常温」に対応しているものが2種類。
冷凍に最適なジプロックは、厚手の素材で食材の酸化や乾燥から食材を守ってくれる「フリーザーバッグ」です。さらにこの中で、サイズがSMLの3種あるので食材に合わせて使い分けましょう。
3、汁物用の冷凍パック
汁物を保存するためのパックもあると便利。食べる時にそのまま電子レンジが使えるように、加熱OKな素材のパックを使いましょう。
ちなみに、先ほどのジップロックにも「スクリューロック」という、汁物や粉物を保存できるパックがあります。煮物なんかもこういったパックを使って保存するのが良いでしょう。
複数個をきれいに重ねられるようになっていて収納性もありあす。
4、ステンレスバット
調理の時にあるとなにかと便利なのが「ステンレスのバット」です。冷気を通しやすい金属は急速冷凍にもうってつけの素材。
肉の漬け込みなど、下処理に使ってそのまま冷凍なんてことも出来る便利グッズです。
以上、冷凍保存する上で欠かせない便利グッズ4選でした。
「サランラップ」で包んだ食材を、ジップロックで完全に密閉する保存方法が一般的です。ぜひ使ってみてください。
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